新潟の戦争遺跡・戦跡 ~先人たちの足跡~


トップページ > 少年通信兵の生活

少年通信兵の生活

通信兵学校の修練

教育内容については、『村松町史』で次のように記録していますが、第11期生などは1年足らずで繰り上げ卒業となっていることから、実際の教育内容とは違いがあるのかもしれません。
教育の重点は兵士としての訓練、下士官教育と器材取扱い(二号乙無線機、三号甲無線機から五KW無線機まで)、通信修技に置かれていた。前掲書によれば、学課は一年生が基礎学課で、文官教官による国語、数学、歴史、電磁気学、語学、通信修技(モールス信号の送受信、暗号の組み立てや翻訳)、器材取扱い(対空一号や地一号の外、各種大型無線機、発動発電機のエンジンの取扱いまで)。
二年生で応用に入り、「実践に即した野外通信訓練や、行軍・索敵・露営などの陣中勤務」を行い、また「固定・軍通・師団・戦車・船舶・航空・特殊情報など」の要員別の専門教育や実習。二年生後半の総仕上げで下士官として必要な服務要項と戦術教育が行われた。
体育は、基本・応用体操と少年通信兵体操と銃剣術であった。
【村松町史より転載】(※1)

休日など

外出を許可された休日ともなると、地元の民家を訪れては接待を受けたとあります。厳しい訓練が続く中、一時でも兵営的な環境を離れ、家庭団欒の雰囲気で笑顔を見せたり、家族に宛てた手紙などを書くこともあったようです。

参考文献および転載(※1)

村松町史編纂委員会『村松町史』下巻
(村松町教育委員会事務局、昭和57年3月31日発行)、713頁_715頁(※1)
ページ公開日 2011.05.05